選挙区定数

大阪府に続き、大阪市でも、維新の会によって選挙区定数を変える提案が出されたということ。

維新大阪市議団、定数2割削減案提出へ
2012.7.19 05:07
 大阪市議会(定数86)の議員定数削減を掲げる最大会派の大阪維新の会は18日、削減幅を2割とし、定数を69とする条例改正案を開会中の7月市議会に提出することを決めた。維新内部では50台まで減らすべきとの声もあったが、第2会派の公明党など他会派の意向に一定配慮した形。だが、公明は依然難色を示しており、成否は流動的だ。
 維新は、昨年4月の大阪府議選、市議選で議員定数削減を公約。維新代表の橋下徹市長が、7月市議会に市民サービスのカットに踏み込む補正予算案を提出していることもあり、市議団は「議員自ら身を切る必要がある」として今議会での可決成立を目指している。
 ただ、市議の任期は維新が目指す大阪都移行の時期と同じ平成27年4月で、大阪都が実現すれば市域は現行の24行政区から独自区議をもつ8〜9の特別自治区に再編される予定。他会派からは「維新の方針に基づけば、市議会の定数削減は事実上意味を持たず、整合性がとれない」との異論が上がっている。

というわけで、69になった時にどうなるかを計算してみました。有権者数のデータは菅原さんのところから。まあいろいろあるとは思いますが、最大剰余方式、ドループ式と、ドント式、サン・ラゲ式というわりとメジャーなところで割り振っています。結果は次の図の通りで、まあ過剰に代表されているところから人が減らされるということです(当たり前だけど)。特に生野区西成区東住吉区は定数が2減らされる感じで、他には港区・大正区東淀川区・東成区・旭区・阿倍野区住之江区住吉区平野区で減るということ。まあ要するに、減らないのは都心地域くらいで、これはここのところの人口増が影響していると思われます。ただ、浪速区天王寺区は、割り方によっては定数が2から1に減らされる可能性がなくはない(特に浪速区)。

定数2が一番多くなるということで、大阪府議会ほど無茶な選挙区構成にはならない模様。ただ、これはあくまでも単純に代表的な方式で区割りしなおしたもの。実際に区割りをするときに、生野区西成区などで定数を2つ減らす一方で、北区や中央区に手を付けない、というようなことがなされるのかはよくわからないところ。まあ以前の人口が多かったところが減少傾向にあるので、定数が2から4で揃うという効果はある。こうすると、維新の会に有利という話もありうるけど、このくらいの定数配分だと、実はガチで自公が選挙協力したら、そっちのほうがヘタしたら過半数に近い議席をとれるのではないかという気もしないでもない。
なお、現在の市議会の定数を、同様の方法で割り振ってみると次の表のとおり。まあ当然だが、人口が特に増えてる北区・中央区・西区と淀川区鶴見区などで1議席足りなくて、西成・生野・阿倍野・大正といったところで過剰代表の傾向がある。これで整理すれば、いわゆる一票の格差問題もマシになるし、だいたい3から5くらいのところで収まるから、個人的な意見としてはこっちのほうが良いような気がするが。