仕事納め

年明けすぐの締め切りとか数か月ずっと懸案で進まないものとかいろいろ収まってない感もあるけどタイムアップなので仕事納め。8月下旬に帰国してから4か月程度なわけですが,「え,まだ4か月なの?」感があるほどにバタバタが続き,11月末で研究関係の書き物が一段落して12月を甘く見てたら授業(採点)と講演関係の仕事でえらいことになってしまった。このペースに持続可能性はないのではないかと憂うところで,来年頭にかけて仕事を結構お断りせざるを得ない状況になっておりますが,どうかご容赦ください。

今年発表した仕事は,4月の『社会が現れるとき』(これは2年前に書いたもの)と,7月の単著『新築がお好きですか?』と11月の『レヴァイアサン』ということになります。あとは前に日本語で書いた共著論文を英語にしたものがひとつ,ってとこでしょうか。まあ単著があるのでボチボチ…という感じでしょうか。その他は単著のスピンオフ的な感じで1970年代の住宅政策について論じたもの(校了済みで1月出版予定),オーラルヒストリーのデータを利用して行政改革について書いたもの(初校終了),公共選択学会で報告した「選挙疲れ」の共著論文ということになります。それから日本語と英語で書評が一本ずつか。正直,帰国してから年内に二本書くことになるとは思わなかった…。

英語の方は,結構時間かけて書いたものが残念ながらリジェクトで,これどうしようかとそのままになってるのが一本,バンクーバーにいたときに修正が終わらなくてそのままになっている論文が一本と,日本に帰ってからはやや低調。ただ来年は2・3本書かないといけないらしいので頑張ります…(まあ日本語論文が元になるやつですが)。日本に帰ってから英語の書き物は低調だったのですが,UBCのイブさん含めて外国からお客さんが増えて話をする機会自体は増えたなあという感じがあり,まあできる範囲で頑張っていきたいところです。 

社会が現れるとき

社会が現れるとき

 
レヴァイアサン 63号(2018 秋) 特集:比較の中の日本政治

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Japan’s Population Implosion: The 50 Million Shock

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 来年以降どの辺研究しようかというのはなかなか迷うところで,「選挙疲れ」論文のほかにもうひとつ市レベルの選挙を考える企画を持っているほか,住宅についても1990年代以降の転換を決めた政策過程について論じるものや,マンションの管理組合の分析を考えたいと思ってます。それに加えて震災研究は続きそうで,さらに申請中の科研は全然別テーマなのでどうなることやら。まあ全部つながってるっちゃつながってるんでしょうが,まあ選挙ネタは共著が中心になるのかなあ(実際そうだし)。

その申請中の科研に関連するところもあるのですが,今年読んだ本では『未来政府』がツボでした。今年の本というわけではないのですが,帰ってきて何となく手に取ったら色々考えさせられるところが多く,非常にお勧めという感じです。研究書では有斐閣さんが濱本さん柳さん・善教さんと年の後半で3冊も政治学の本を出すというチャレンジングな企画をされたのがすごいな/ありがたいなと思いました(善教さんのはそのうち感想書きます)。全部読む価値のある本なのでぜひ!。 

未来政府

未来政府

 
現代日本の政党政治 -- 選挙制度改革は何をもたらしたのか

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不利益分配の政治学 -- 地方自治体における政策廃止

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維新支持の分析 -- ポピュリズムか,有権者の合理性か

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