アフタースクール

今日は珍しく結構収穫の多い一日だったなぁ,と。まずお昼からの某研究会で私淑する情報法の先生からの非常に興味深い報告を聞く。前に少しお話を聞いていたときから,情報セキュリティに関連する分野は,法学・政治学・経済学・社会学に技術関係と非常に多岐にわたっている分野で,まさに僕の出身元の相関社会科学の人が扱おうとしていい分野だと思っていたのですが,今日のお話を聞いて,少なくとも政治学の分野としてももっと研究されていいところなのではないかと。McNollgastがやっていたような複雑な問題の委任から政官関係の議論として捉えることもできるし*1,技術と政治の関係をどのように捉えるかという問題としても見ることができるし,これまでの業法中心の規制(いわゆる「仕切られた多元主義」の下での規制)から消費者という概念を軸とした一般的な規制への変化とその政治過程について分析することもできる。もちろん政治学以外にも非常に沢山の論点があるわけですが。個人的には技術についても勉強してみたいし,ぜひ取り組んでみたいテーマではあるのですが…。博論以降の研究としてボチボチ社会保障関係の勉強を始めている中で,この両立は難しそうかな。しかしまさに旬のテーマであることは確か。
研究会の後,最近博論の〆を目指していたせいで,全く外に出ていなかったことを思い出し,気分転換のために久しぶりに映画を。前に監督のインタビューをSPA!で読んだことがあって,内容を知らずにアフタースクールを見てきたのですが,これイイ!映画の中にいろんな仕掛けが練られていて,その展開に引き込まれるかたちで結構時間を忘れて楽しめました。僕の周りではクライマーズハイの評判が高かったので,はじめはそっちを見に行こうと思ったのですが,やっぱり気分転換には楽しい映画が一番!と。でもはじめっからこういう映画だってわかってたら妻と一緒に楽しんだ方がよかったな,というのがやや残念かなぁ,と。

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結局明日改造なんですねぇ。個人的には案外小幅なんじゃないかと思ってますが…。少なくとも行政を観察をはじめた研究者(ペーペーですが)の感想としては,最近の行政課題は複雑なものが多くて,しかも(少なくとも一部の)大臣にかなりの知識が要求される部分があるわけで,継続性を考えると変えるの難しいんじゃないかなぁと。まあ政治の方からみたら違うようにみえるのかもしれませんが。

*1:McCubbins, M.D., R. Noll, and B.R. Weingast. 1987. "Administrative Procedures as Instruments of Political Control," Journal of Law, Economics, and Organization, 3(2): 243-277.など。その後のMcNollgastの議論も参照