2017-01-01から1年間の記事一覧

仕事納め

12月もあと一週間ちょっとを残すほどとなり,オフィスにはもう僕以外ほとんど誰もいなくなってしまいました…。やはりカナダではクリスマスが祝日でそれから休みということになるので基本的には仕事納めということです。まあ普通は1月の頭すぐに授業が始まっ…

現代日本の地政学ほか

11月はバタバタしているうちに終わってしまい,久しぶりに記事を一つも書かない月になってしまいました(記録を見ると2010年9月以来とか…まあどうでもいいのですが)。なんと10月27日にBC州の条例のエントリを書いた直後に,それに近い理由で立ち退きを求め…

賃貸契約更新など

昨日,BC州議会で,バンクーバーの家賃を上げてしまうloopholeをふさぐという法案が提案されたらしい。どういうものが抜け穴になっているかというと,vacate clause,なんというか追い出し条項ともいうべきもので,借家人はあらかじめ定められた契約期間が過…

「フェアなゲーム」を作るための選挙制度改革

総選挙が終わり,衆議院だけでも自民党・公明党の三連勝(しかも大勝!)という結果に終わった。2012年はともかく,2014年と2017年は選挙前から広く予想されていた通りの結果となり,関心は三分の二を取るのかとか野党でどこが相対的にマシか,というような…

政党政治の制度分析

10日ほど日本に出張していたときに,建林正彦先生(っていうか千倉書房の神谷さん)に頂きました。どうもありがとうございます。私の本と似たような装幀になっていることが示すように,極めて似たような問題を扱っているところがあります。しかし本書と『分…

『日本のネット選挙』ほか

関西大学の岡本哲和先生に,『日本のネット選挙』を頂きました。どうもありがとうございます。これまで,日本の「ネット選挙」ことインターネットを使った政治活動・選挙運動については様々なかたちで取り上げてきた本があると思いますが,実際の政治家や有…

住民投票の研究:「住民投票の比較分析―「拒否権」を通じた行政統制の可能性」『公共選択』68号

在外研究でUBCに来てから始めたことのひとつに,住民投票の研究があります。ただまあ以前大阪都構想の研究をしてから一応興味があり,依頼を受けてこんな小文を書いてました。この中で,住民投票の類型として(1)国の法律で決められて法的拘束力を持つもの…

入門 公共政策学

中央大学の秋吉貴雄先生から『入門 公共政策学』を頂きました。どうもありがとうございます。タイトルからわかるように,かなり教科書に近いスタイルの新書になっていると思います。各章で公共政策学の考え方を紹介しつつ,具体的な事例を用いてその考え方を…

住宅を持たせるか借りさせるか

日本でも,住宅を賃貸で借りるか,持家として購入するかというのは人生の大きな選択で,インターネットの掲示板での議論がしばしばまとめサイトに掲載されたりします。それはもちろん日本だけの問題ではなく,住宅難が社会問題になっているバンクーバーでも…

The Democratic Party of Japan in Power: Challenges and Failures

お送りした拙著のご感想についてのお手紙とともに船橋洋一先生に頂きました。もともと中公新書で出版された『民主党政権 失敗の検証』を翻訳し,Routledgeの日本研究シリーズの一冊として出版されたものです。実はまさにこの中公新書を引用しつつ書いた論文…

Local Politics and National Policy: Multi-level Conflicts in Japan and Beyond

京都大学のヒジノ・ケン先生からLocal Politics and National Policy: Multi-level Conflicts in Japan and Beyondを頂きました。どうもありがとうございます。本書は,これまでヒジノさんが論文で書かれてきた,主に政党内での中央−地方の紛争についての研…

政府の秘密の仕事を信頼してもらうためには

森友学園につづいて加計学園の話が出てくる中で,共謀罪・テロ等準備罪の話(少なくとも海外から眺めていると)すっかり後景に退いた感がある。しかし,刑事法を専門にされる慶応義塾大学の亀井先生が精力的にブログにまとめられているように,刑事法の観点…

『熟議民主主義の困難』ほか

著者の田村哲樹先生から頂きました。バンクーバーまで送っていただきどうもありがとうございます。政治理論は私の専門ではないですが,『民主主義の条件』のような本を書いていることもあり,興味深く読ませていただきました。広い意味では私の本なども批判…

舞台をまわす,舞台がまわる−山崎正和オーラルヒストリー

サントリー文化財団から頂きました。どうもありがとうございます。ツイッターなどでの評判を見ていて非常に読みたかったのですが,ちょうどカナダに来た家族に持ってきてもらうことができて読めました。話にたがわぬ面白さ,という内容だったと思います。も…

災害に立ち向かう自治体間連携−東日本大震災にみる協力的ガバナンスの実態

大西裕先生が編集された本が発売になります。ひょうご震災21世紀記念機構で実施された科学研究費助成事業の成果となっています。私は,大阪大学大学院の小林悠太さんと共著で「災害対応をめぐる行政組織の編成―内閣府と兵庫県の人事データから」という章を寄…

BC州選挙

5月9日はBC州選挙。韓国大統領選と同じ火曜日だけど,向こうとは違ってこちらでは休日になるわけでもなく,普通に仕事や学校はある*1。子どもの学校が投票所になっていたので,送りがてら投票所を見学するなど。しかし平日に学校で選挙があるというのはなか…

『徹底検証 日本の右傾化』

塚田穂高先生に『徹底検証 日本の右傾化』を頂きました。どうもありがとうございます。もう3刷りなんですね!主に社会学者・政治学者が書かれたところと,塚田先生がご執筆のところを中心に拝読いたしました。ジャーナリストや運動家の方々のところも興味深…

自民党−「一強」の実像

一橋大学の中北浩爾先生(と中公新書編集部)から『自民党』を送っていただきました。どうもありがとうございます。ストレートなタイトルからも非常に意欲が伝わってきますが,選挙制度改革以降の自民党について,最近の研究成果を踏まえて書かれている,新…

『市民社会論』

関西大学の坂本治也先生から,『市民社会論』を送っていただきました。どうもありがとうございます。市民社会論というこれまで教科書が書かれてこなかった分野での新しい教科書として書かれていて,何というか非常に野心的な企画だと思いました。関西大学法…

『公共政策』

本日付だと思うのですが,分担執筆しました『公共政策』の教科書が刊行されました。編著者である御厨貴先生のほか,片山善博先生・増田寛也先生というお二人の知事・総務大臣経験者に加えて,手塚洋輔さんと私で書いてます。この教科書を使った放送大学の「…

『貧困と地域』

関西学院大学の白波瀬達也先生から(中公新書編集部経由で)いただきました。どうもありがとうございます。 重い話ですしとっつきにくいテーマだとは思いますが,非常に読みやすいものになっていると感じました。まあもちろん,私自身が一応は前提知識を持っ…

二つの政権交代

竹中治堅先生が編者としてまとめた『二つの政権交代』が出版されました。私は,「子育て支援政策」について書いています。本書全体としては,民主党政権から自民党政権(第二次安倍政権)への連続性が強いということがメッセージとなっていると思いますが,…

雪・雪・雪

今年のバンクーバーは非常に雪が多かった(らしい)。一年目なので比較できないけども,この数年どころか最近では1980年代以来じゃないかと言ってる人をテレビで見た。一月に一回「雪はこれで打ち止め」みたいなお知らせがEnvironment Canadaから出されたも…

『現代日本の官僚制』

曽我謙悟先生から『現代日本の官僚制』を頂きました。ありがとうございます。あとがきにもあるように先に読ませていただいてはいたのですが,ちょっと入手に時間がかかってしまい,完成版は2月に入ってから読ませていただくことができました。内容については…

日本経済新聞「経済教室」への補遺(というか言い訳など)

1月9日付けで記事を書かせていただきました。「大転換に備えよ」という4回シリーズで,それまでに書かれていたのが猪木武徳先生,白石隆先生,グレンハバード先生,というほんとにビッグネームの先生方がきて僕なので,蛇足の足のところ以外の何物でもありま…