ゲームのルール2

ゲームのルール,という点では,宮崎県新知事の副知事任命人事は非常に興味深い。いや,はじめに聞いたときは,上手い・絶妙だ,とは思ったところなのですが,やっぱり小選挙区で闘ったということを考えるとちょっと厳しいのかもしれない。政党に投票する比例代表制であれば,必ずしも最小勝利連合ではなくて,もっと広範な連合によって政権が樹立されることはある。場合によっては議会のほぼ全ての議員を政権に含む大連合が形成される場合もある(ってあんまり連合理論しらないけど)。しかし小選挙区である以上,選挙に勝った時点で100%を取ってるわけだし(winner takes all),何よりも,「それだったらどっちに投票しても同じだったじゃん?」的な印象をもたれる可能性があるわけで。ひょっとすると,極めて日本的な文脈で(たぶん),選挙を戦った副知事が「回心」するというストーリーが見られるのかもしれない。しかし,困ったときには対立を演出されて切られるリスクまで負った上で副知事になることを選ぶと言うことを考えると,新知事が自分の路線に副知事をコミットさせるのは結構大変なんじゃないかなぁ,と思ったりするわけですが。