5000万件

週の頭は大阪へ。いつも家でしている話でもあっちで先生・先輩と話すと深刻さがまして軽くウツになりそう。いやまあ僕の手が届かないところに気を揉んだって仕方ないわけですが。
そういえば選挙が近づいてくるにつれて最近は「宙に浮いた年金」の話をあんまりテレビでは聞かないなぁ,と思ってたら,なんか最後の最後で。

◎「5千万件精査」未着手の社保庁に勧告=監視委の意見具申受け−菅総務相
社会保険庁の業務を監視する総務省の「年金業務・社会保険庁監視等委員会」(委員長・葛西敬之JR東海会長)は27日、同庁が宙に浮く年金記録5000万件の実態を精査する作業にいまだ入っていないとして、善処を求めるよう菅義偉総務相に意見具申した。これを受けて総務相が同日、柳沢伯夫厚生労働相に勧告を行った。(後略)
7月27日 時事通信

確か一月くらい前には,「今年度中に統合作業を終える」みたいな勇ましい話も聞こえてきたように記憶するのですが,まだ手をつけてないってのは大丈夫なのかね,と。いや少なくとも記録が残っているものに関しては,個人的には今年度中に全てを統合させる必要性は薄いように思えるというのはありますが,総理が大見得切った話でぜんぜんダメじゃん,っていうのはやっぱりまずいというかちょっと問題があるんじゃないかなぁ,と。何より不思議なのは,なんでこのタイミングでこの話が出てくるのかというところで,この手のネタはどっかで火がついたらまた燃え上がる人が増えそうな燃料になるかもしれないわけで,無駄なリスクを取る必要性はないと思うのですが。この委員会の委員長は総理の盟友とされている人だし,総務相は最近内閣の番頭役として頭角を現しているといわれている人で,拒否点には事欠かないわけだから,少なくとも選挙前に押さえ込むことはできると思うんですけどね。社歩調に関しては,結局のところ「やる気あんのか!!」っていうところが有権者の怒りを煽ってるのかなぁ,と思ってたので,この手のネタはキツイのではないかと思うのですが,選挙対策の担当者としてはそうは見てないっていうことなのかなぁ…。*1

*1:敢えて出した方が信頼回復に繋がる,という「高等戦術」なのかもしれませんが…。