いつもお世話になっておりますはやし先生から頂きました。ありがとうございます。単なる漠然としたイメージですが,最近地方分権の話をやっているに連れて,グローバル化や地方分権の影響を受けていわゆる福祉国家を再構築するときに,個人個人への「エンパワメント」のような概念が鍵になるのかなぁ,と思ったりしてます。この本では国枝先生が書かれている章で勤労所得税額控除の話などが取り上げられていて,大きな示唆があると思うわけですが。ちらっと読むと,経済学者ではこの手の議論といわゆる「ベーシック・インカム」を結びつけた議論があるそうですが(Atkinson),政治学系でベーシック・インカムをよく主張している(と思われる)政治思想の人たちってこういうのを読んだりしないのかなぁ,と思ったり。
ただ「エンパワメント」みたいな概念って実証分析に上手く載るもんなんですかねぇ。やってみたいと思うところではあるのですが,一人では難しそうだし,誰か共同研究をする人でもいればいいんでしょうけど。…とはいえ,社会福祉研究とかをされてる人に普段僕がやってるようなスタイルの実証分析ってあんまりウケないようにも思いつつ。どうしたもんか。
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