日本のマクロ政体ほか

『日本のマクロ政体』を著者の大村華子さんにいただきました。日本の政治/政府はひとびとを代表しているのか,という非常に大きな問題に取り組んだ博士論文をもとにした力作です。常に文句を言われ続ける日本政治ですが,少なくともある時期まで,かなりの程度「民意」に対して敏感に反応していたのではないか,と。「民意」といってしまうと雑な印象を受けるかもしれませんが,アメリカで研究の蓄積がある「政策ムード」の議論を日本に援用して精緻な分析が行われています。博論のときにも読ませて頂いて,先端的な計量手法やデータを使った分析で,これに追いついていくのは大変だなあ,と思っていたところですが,書籍版ではさらに改稿を重ねられて,主張が明確になったのではないかと思います。改めて勉強させて頂きたいと思います。

日本のマクロ政体―現代日本における政治代表の動態分析

日本のマクロ政体―現代日本における政治代表の動態分析

『キャンパスを飛び出そう』を著者のおひとりである浅羽祐樹先生にいただきました。山口県立大学国際文化学部の教育実践の記録,ということですが,少人数で本当にていねいな授業がされていることがよくわかります。僕も同じ公立大学に勤めているわけで,少人数教育の試みなど勉強させて頂きたいところです。
キャンパスを飛び出そう―フィールドワークの海に漕ぎだすあなたへ

キャンパスを飛び出そう―フィールドワークの海に漕ぎだすあなたへ

『家族主義福祉レジームの再編とジェンダー政治』を著者の辻由希先生からいただきました。いままでジェンダー政治というかジェンダー研究にほとんど関心を持たないままに過ごしてきたのですが,家族が増えたりする中で家族政策についても徐々に関心を持たざるを得なくなってきました。典型的には民主党政権子ども手当とか,保育所政策なんかがそうですが。自分自身この辺りを財政政策として議論してきたわけですが,もちろんそれにはとどまらない家族についての哲学というか考え方があるわけで。政治学の先行研究もあわせてぜひ勉強させて頂きたいと思います*1
家族主義福祉レジームの再編とジェンダー政治 (シリーズ・現代の福祉国家)

家族主義福祉レジームの再編とジェンダー政治 (シリーズ・現代の福祉国家)

同僚の永井史男先生から,『変わりゆく東南アジアの地方自治』を,高田賢治先生から『破産管財人制度論』を頂きました。東南アジアの地方自治,今年論文を書くので勉強しないといけないのですが…。なんとかがんばります。
破産管財人制度論 (大阪市立大学法学叢書)

破産管財人制度論 (大阪市立大学法学叢書)

変わりゆく東南アジアの地方自治 (アジ研選書)

変わりゆく東南アジアの地方自治 (アジ研選書)

*1:横山文野,2002,『戦後日本の女性政策』勁草書房

戦後日本の女性政策

戦後日本の女性政策

堀江孝司,2005,『現代政治と女性政策』勁草書房
現代政治と女性政策 (双書ジェンダー分析)

現代政治と女性政策 (双書ジェンダー分析)