大気汚染訴訟・和解

今日は環境ネタ二題。東京大気汚染訴訟は和解に向かうようです。

東京都内のぜんそく患者らが国や都、自動車メーカーなどに損害賠償を求めた東京大気汚染訴訟で、自動車メーカー7社が27日に担当役員らの協議を開き、解決金12億円の支払いを求めた東京高裁の和解案受け入れで大筋合意する見通しとなった。細部を詰め、来週中にも同高裁に受諾を正式に回答する。原告側も高裁案を評価する文書をまとめており、同訴訟は全面和解が確実な情勢となった。
メーカー7社の役員が集まるのは22日の高裁案提示後初めて。親会社との調整が必要な企業もあり、最終合意は7月初めとなる見通し。
東京大気汚染訴訟、全面和解確実に

裁判で因果関係を認めることはなく*1,しかし和解のための解決金を払う,というまあ良くも悪くも日本的(?)な解決になったのではないかと。このブログでもちょくちょく書いてますが,毎回毎回すごいコストをかけてアドホックに解決するのもなぁ,と。記事中の「親会社との調整」がよくわからないところですが,これは外資系企業のことを言ってるんですかね?だとするとこのような「はっきりしないけどお金は払う」という解決で大丈夫なんでしょうか。
まあ被害者の方にとっては解決自体は望ましいことで,和解における最も大きな解決金の問題をクリアしたので,今後医療費を中心とした救済がなされることになるのだろうと理解しています。あとは首都高速道路公団があんまりお金を出したくない,と言ってるところだけ,ということになるのでしょうか。

*1:どのような「因果関係」が認められなかったのか,ということは注意する必要があると思いますが