宣伝−『変貌する日本政治−90年代以後「変革の時代」を読みとく』

書誌情報は以前からボチボチ出ていましたが,このたび発売ということで。僕は「もうひとつの政界再編−政党における中央地方関係の変化とその帰結」というタイトルで一章書かせてもらっております。これまでの地方政治における政策決定に関する研究を博士論文として一度取りまとめたわけですが,その後,博士論文を踏まえて国政と地方政治のリンクを分析していこうと思いながら書いたものになります。以前の「制度改革と地方政治−地方政治再編の説明要因は何か」という選挙学会報告とともに,新しい研究のキックオフ,という感じのものですが,ご笑覧頂けるとうれしいです。
もともと,そこまでアカデミックではなく,さりとて平易すぎるわけでもなく,という感じで書くんだ,という話だったのですが,出来上がりを読むと僕のはちょっと硬い印象が…。分析がややこしいというわけではないので,単にわかりやすい文章を書く能力に問題があるということなのでしょうが。全体については本をご覧いただければ分かりますが,別にひとつのテーマをみんなが集中的に分析しているわけではありません。政治の分析でも,それぞれの専門分野ではまあどの時代にも「変化」というものはあるわけでしょうけれども,様々な変化が起きた90年代という時代を横串に刺すことで,全体として変化が立体的に描けているところがあればなぁ,と感じているところです。