民主主義の条件

宣伝ですが、『民主主義の条件』というタイトルで新著を出版することになりました。以前に東洋経済で連載させていただいた「政治は嫌いと言う前に」を大幅に加筆修正したものです。それぞれある程度は残っていますが、分解したりしながら作ったので、ほとんど原型はとどめていないように思います。
目次と序章はこちらで公開しています。ポイントとしては、いかに「多数派」を形成するか、という観点から選挙制度や権力分立の制度を説明していくというところでしょうか。多数派形成ということに重きを置いて説明しているので、二院制大統領制の説明がやや粗っぽい感じもしますが、変なところがあるようでしたらぜひご指摘ください。
今回は、純然たる一般書として(いやまあ前著も新書ですが…)、ほとんど注もなく、引用文献もすべてではありませんが、とにかくなるべくわかりやすいように、そして少しでも読者に届くようにと思って書いたつもりです。仮にいいこと書いても読んでもらえないとどうしようもない、ということで、担当編集の山本舞衣さんと一緒に工夫して見出しや文章を考えてみました。ツイッターやこのブログもその一環だと生温かく見守っていただけるとうれしいです。何にもしないで手に取ってもらえる内容だとは思いませんので、読んでもらうように働きかける、というのは、以前に書いた「なぜ政治学を学ぶのか」というエントリーでのもやもやとした問題意識に対する自分なりの行動、という感じでしょうか。
ひとつだけ、一般書っぽくないこだわりを残したところがあります。それは、ちゃんとパラグラフライティングしよう、ということでした(まあたいしたこだわりじゃないですが…)。一般書というと、インパクトがある一文をバーンと書く、というのが大事だろうとも思ったのですが、なるべくそれをやめて、専門的な知識がなくても記述を積み上げれば読める、というものを目指したつもりです。そのかわり、なるべく見出しで書いてる内容がわかるように、というのを意識してみました。そのあたり、うまくいったかどうかの感想を(こっそり)教えてもらえるとうれしいです。

民主主義の条件

民主主義の条件