動き

熊本県新潟県新潟市水俣病の認定審査会が再開され,新潟県新潟市の方では認定申請者三人のうち二人が認定相当という答申が出るそうで。

新潟県新潟市による新潟水俣病の「認定審査会」は9日にも、認定を申請していた3人のうち2人について、「認定相当」との答申を篠田昭新潟市長に出す。同市も認定する方針だ。新潟水俣病の認定は1985年以来22年ぶりとなる。

新潟水俣病患者2人を認定へ 22年ぶり
熊本県のほうでは,認定審査会の委員(医師)が任期切れ後,再任に難色を示して止まっていましたが,今回の例の与党プロジェクトチームが旧厚生省の認定基準よりも広い基準を認める方針を示したことで,難色を示していた医師が復帰したようです。

水俣病認定を巡る混乱から約2年7カ月にわたって休止していた熊本県の認定審査会が10日、熊本市内で再開された。2人を審査し、国の不服審査会から県の棄却処分を取り消す裁決を受けた同県水俣市の緒方正実さん(49)の認定が確実になった。ただし、行政より幅広い救済を命じた最高裁判決にもかかわらず、審査会では従来の行政基準が用いられた。7日に再開した新潟同様、見直しを嫌う国の方針に沿った形で、「二重基準」問題は解消されないままだ。

水俣病、8年ぶり認定へ 熊本県の審査会再開
なんだかよくわからないのですが,なんで「二重基準」問題が解消されてないのに新たな認定を行うことができるのだろうか。これまで認定が棄却されてきた人たちというのは,52年の認定基準に従って認定が棄却されてきたと思うのだけど,この認定基準を変えていないのに(従来の行政基準を用いるのに)新たな認定を受けるというのは一体どういうロジックを使うのだろうか。国の不服審査会のほうで事実上の認定基準変更を行って,棄却処分取消の裁決を受けた人たちに関してだけ新たな認定を行う,とかいうようなわりとアクロバティックなことをするのだろうか…。建前だけ保持する,っていうのは結局のところ禍根を残すだけのような気がして仕方ないのですが,まあ誰も政策変更の責任を取ることができない,ということなんでしょうかね。