長崎市街

妻の実家関係の法事で長崎に行ってきました。九州は,福岡市・北九州市と熊本の小国町以外は行ったことがなかったのですが,長崎は前から行きたいと思っていたのでなかなかよい機会でした。とはいえまあスケジュール的にはかなり厳しくて,そんなに自由行動するヒマはなかったのでありますが。長崎市といえば,もちろん広島に続いて二つ目の原子爆弾が落とされた土地,ということなので,原爆資料館にはぜひ行ってみたいと思っていたのですが,やはり広島と同様に厳粛な気分になるものです。親戚の話を又聞きしたりしていると,原子爆弾の戦略性について議論することは必要だとは思うものの,その「使ってはいけない兵器」としての性格が強く印象付けられ,戦略性がフィクションのようなものに感じられてきます。被害の大きさについても十分わかっているわけで,仮に首脳がミサイルのボタンを押すとしても,その行為がもたらす結果を思うと本当にそういう判断ができるものなのか,と考えるところもあります。

平和都市,ということのほかに長崎市を特徴づけるのは,「坂の多い街」ということでしょう。川(浦上川)を挟んで狭い土地があって,その両側がすぐに急峻な山(というか丘)に囲まれています。泊まっていた旅館が丘の上にあったということもあって,はじめのうちは馴れないドライバーには厳しい環境です。しかも,普通の道路との境目なしに市電は走ってるし,右折専用レーンが少なくて他の車(特に県営バス!)はえらくアグレッシブだしということで,妻とその両親を乗せた小心者のドライバーにはなかなか恐ろしいもので…。まあ車の方はなんとか慣れてくるのですが,歩いて坂を移動するのはもっと厳しい。次の写真は旅館から市街に下りるときに使ってた階段ですが,二人で10分ちょっとくらい階段をおり続けるうちにだんだん膝が笑ってきます。直線距離的にはたいしたことなくても,坂の上に住んだり努めたりするのはちょっと勘弁して欲しいなぁ,と。車で使う大回りの道にやたらとバスやタクシーが多いのもむべなるかな,というところです。

もうひとつ,ちょっと面白かったのはなんだか最近できた感じの巨大建造物(?)が多いってとこでしょうか。次の写真は一番海側で市の両岸を結ぶ「女神大橋」ですが,これはまたえらくでかい橋でした。他にも女神大橋をまたぐ前後で高速道路の整備が進んでいたり,「歴史文化博物館」とか「美術館」とか最近できたらしいし,確認取ったわけじゃないですが平和公園関係の施設も2000年以降に整備された,とかいう話を聞いていると,わりと公共事業があるのかなぁ,という感じも。小泉政権以降では本当に公共事業の削減が激しいと聞いていて,実際最近旅行に出かけているとあんま整備してないなぁ,という印象を持つところもあったので,これはやや意外な感じでした。とはいえ,「歴史文化博物館」は乃村工藝社が受託する指定管理者制度を利用していたり(と聞いたのですが),大雨の中で走る高速道路の路面はちょっと悪かったり,というのを見ると,厳しいことには変わりないようではありますが…。

まあなかなか盛りだくさんな二泊三日でした。今日からは通常営業に戻らなくては…ってまず手始めに今回から三時間に拡大されることになった地方分権改革推進委員会の会合でも…というのはやや鬱ですが。