委員会廃止

同じエントリにしようかと思ったのですが,タイトルがややこしいので。時事通信の官庁速報で結構衝撃的な記事が。

委員会「全廃」に広がる困惑(岡山県美作市
6月の臨時会ですべての委員会が廃止となった岡山県美作市議会(定数26、欠員1)で、9月の定例会が始まった。すべての議案が本会議だけで議論されるという異例の事態に、答弁に立つ市幹部は困惑し、市民はあきれている。混迷する市議会に市は27本の議案を提出したが、「議事が難航しないはずがない」(議会事務局)と頭を抱えている。
事の発端は、3月の定例会の総務委員会で否決された「副市長2人制」案が本会議で可決されたこと。これに「市議会の申し合わせで決められた『委員会中心主義』に反する」と春名明議長が反発。全員協議会を招集し、条例では4年とされている議長の任期を2年にすることも含め、すべての申し合わせを廃止した。
春名議長は申し合わせの任期が来る前に、それはほごになったと続投を宣言。これに対抗して5月の臨時会に提出された不信任決議案が可決された。しかし、議長は留任の姿勢を崩さず、議会の多数を占める反議長派の退席後も議事を続行、委員会構成まで決めた。反議長派は「不当に留任した議長が人事決定した委員会は認められない」と、今度は6月の臨時会で市議会委員会条例廃止案を可決に持ち込んだ。

委員会全廃って凄まじい…。どういう感じになるのか僕にはさっぱり予想がつきませんが,まず「すべての申し合わせを廃止」ってかなりの逆ギレを,議長の一存で全部できるもんなんですか?しかも議長派より反議長派の方が多数を占めていて,不信任まで可決されてるのに…。こうなるとホントに状況変えるにはリコールくらいしかないような感じもしますがどうなんでしょ。ていうか,逆ギレに対して委員会条例廃止で対抗する議会多数派もなかなかすごい。
もちろん詳しい状況はよくわからないので完全に推測ですが,この議長派っていうのはいわゆる「与党」ではないのではないかと思われます。「副市長2人制」を提案するのはたぶん市当局なんだと思いますが,これを一度総務委員会(これは議長派が多数なのかなぁ)で否決したのに,反議長派=「与党」が優勢の本会議でひっくり返された,という状況ではないかと思ったりするのですが(くどいですが推測です)。Divided Governmentの分析としてはかなり面白いケースだと思うのですが,多くの市町村のでは政党所属があまりはっきりしてないので,無所属の離合集散ってことになるとちょっと難しいですかね。