道路移譲

日経の記事によると,道路の移管について結構大幅な移管案が国交省から出ているらしい。

国道の管理権限、地方へ移譲 対象73路線上積み、国交省案
地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長)が国土交通省に求めている国道の整備・管理の権限移譲について、検討対象となる国道の全容が明らかになった。従来の110路線に73路線が上積みされる。上積み分には国道20号(大半は甲州街道、東京都中央区―長野県塩尻市)や同246号(一部は青山通り、東京都千代田区静岡県沼津市)など主要な路線も含まれる。
今後、国交省都道府県との個別交渉で具体的な移譲路線が決まる。地方自治体が受け入れに積極姿勢を示せば、道路行政の地方分権は大きく進展することになる。

いまのところこれだけで詳しい話はよくわからないけど,これを見る限りではいわゆる二桁国道のような基本的に国の直轄国道として運営してきたものについてもかなり移譲するように見える。しかし甲州街道ってどうなんだ,と。246についても以前から延々と三桁国道の中で例外扱いしてきたところなので,これを移管するという案が出てきたのだとしたらちょっと驚き。よくわからないものの,終点になっている沼津市塩尻市,始点の中央区千代田区が「人口30万人以下の都市」ということで機械的に出して「検討」扱いにしているということなのだろうか。もしそうであれば単に「検討」するだけで,個別路線については分権委以外の場所で精査するということにして,各個撃破?するということになるような気もする。それ考えると,「検討」の段階で主要なものも含めてかなりの量の国道を移管対象としてくると,逆に総論賛成各論反対でうまく進まなくなるような…どっちかというと「じゃあこれ全部」と,一気に押し切れる量を検討対象にするほうが,移管自体は進みそうな気もするわけですが。
あと,この「検討」は,対象となった国道を丸ごと移管する形式にするのだろうか。それとも今のように細切れに直轄区間を作っていくのだろうか。細切れの直轄区間の量を減らす,っていうだけだと,また直轄区間と補助区間がごちゃごちゃになって,却って効率が落ちたりしないのだろうかと思ったりするんですが,どんなもんなんですかねぇ。個人的にはむしろ例えば二桁は国,三桁は地方という仕切りをきちんと分けた上で,道路整備についての直轄事業負担金や補助金をやめた方がいいのではないか,と思ったりするわけですが。
あ,まだ買ってないですが,この本も読まないと。

道路行政 (行政学叢書)

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