民主党の組織と政策 ほか

堤英敬先生,森道哉先生,濱本真輔先生から『民主党の組織と政策−結党から政権交代まで』をいただきました.ありがとうございます.
よく考えたら,これまで研究者の手による民主党研究ってほとんど出てなかったんですよねー.この前の政権交代選挙を中心に,選挙がらみというのは色々とありますが,民主党っていうのがどういう組織であるのか,という問題について正面から取り上げたのはおそらく初めてではないかと.本書の内容は,2・3章で国会議員の組織としての民主党,4・5章で地方組織,6・7章で選挙,8章で政策を取り上げていて,まさに結党以来の民主党についての包括的な研究になっています.僕自身,民主党の特徴を書くときに,何を引用してどうやって書こうか,と考えていたことがありますが,これからはまさに本書が参照されていくことになるのだろうと思います.

民主党の組織と政策

民主党の組織と政策

あと,ちょっと前にいただいていたものをいくつか.ブログでのお礼が遅くなってしまい申し訳ありません.まず『地方自治入門』を稲継裕昭先生から.非常にコンパクトにまとめられている地方自治の教科書ですが,松井さんも書かれているように各章冒頭に出てくる「P県知事の鷲本さん」の話がやはり気になるところではあります.架空の「P県」は,単に教科書的な事例の説明というだけではなく,論争的な部分も含まれているからこそ,あとの講学的な説明について改めてその意味を考えるきっかけになるのかな,と.
地方自治入門 (有斐閣コンパクト)

地方自治入門 (有斐閣コンパクト)

もうひとつ,こちらはもっと前になりますが,浅羽祐樹先生から『政党システムの理論と実際』をいただいておりました.大学院のときには政党システムの研究なんて全く関係ないと思っていたのですが,僕自身,何の因果か政党システム関係のレビュー論文を書くような機会もありまして,勉強させて頂きました.僕の場合は,浅羽先生がご執筆されている韓国をはじめ,日本との比較を考えながら読むっていう感じになりますが,やはり,単に各国の具体的な話が書かれているというだけではなくて,政党システムのような縦軸が入ってくれてると読みやすいなーと思うところです.
政党システムの理論と実際 (おうふう政治ライブラリー)

政党システムの理論と実際 (おうふう政治ライブラリー)