首相辞任

まさかこのタイミングで辞めるとは…。ちょうど「どんと晴れ」がなんとなくついていたときに速報が入り,そのあとブチって切れて特番が始まるとびっくり。はじめは一瞬辞任の流れを作るためのある種のクーデタか,とも勘ぐったりしたのですがそんなこともなく首相が会見し,そのまま辞任表明とは。あっけない幕切れですが,それなら選挙で負けてから粘らなくても…というのは普通の感想ではないかと。
しかしこのあとどうするんですかね。短い(改造)内閣について自民党内での政権の移動だけ見てみると,まず石橋湛山のときには後継の岸首相が閣僚をその後6ヶ月ほど引き継いでいたりしますが,田中角栄の二回目の改造(74年11月)のときには一月後に受け継いだ三木武夫が大幅に改造しています。その三木も自分の内閣改造後三ヶ月で政権を降りるのですが,後を継いだ福田赳夫がやはり大幅改造。二ヶ月持たなかった徒花のような宇野内閣もある意味当然ですが海部俊樹によって大きく改造されています。石橋→岸を除いた三つのケースは,竹下から引き継いだ宇野内閣も含めて,直前の改造がわりと小幅なんですよね。そういう意味ではちょっと今回に似ているというか。
しかし次の内閣で「人心一新」ということで完全に改造すると,総務大臣と厚労大臣はあまりにも貧乏くじということになるような気がして仕方ないのですが…。*1いままでの自民党であればここで「人心一新」してくる感じがしますが,今回「改革路線の継続」を維持しようとすると若干小幅になるのかな,とも思われます。しかしここで本当に「改革路線の継続」を言えるのか/言うべきか,という判断をしなくてはいけないところに新総裁の悩みがあるように思えますが。

*1:地方分権改革推進委員会の委員長代理を補任していないのは不幸中の幸い??