戦後日本政党政治史論／専門性の政治学

力久昌幸先生，辻陽先生，辻由希先生，白崎護先生から『戦後日本政党政治史論』を頂きました。的場敏博先生のご遺著ということです。的場先生の門下の先生方でご遺稿を発見されて，ご著書として出版されたそうです。「補論」を書かれた待鳥先生も含めて大変なご苦労だったかと思いますが，日本の政治学にとっても重要なご貢献になるのではないかと思います。研究の内容も，こういうひとつの観点から通史的に議論されるようなものは最近なかなか出ないということもありますし，勉強になります。私自身，残念ながら的場先生にお会いしたことは無いですが，改めてご冥福をお祈り致します。

戦後日本政党政治史論 (MINERVA人文・社会科学叢書)

著者の先生方から，『専門性の政治学』を頂きました。どうもありがとうございます。小泉政権期の日本では政権で活躍するエコノミストを中心に，「専門家」が非常にもてはやされたこともあったわけですが，最近は原発の事故もあり，やや受難の時代のような感じがしないでもありません。本書で様々なケーススタディを通じて議論されている，民主制における専門家の役割はこれからなお重要な問題になるのだと思います。

専門性の政治学―デモクラシーとの相克と和解 (MINERVA比較政治学叢書)