雑感

クロス選挙?雑感

大阪府知事・大阪市長が辞職し,2019年4月の統一地方選挙にあわせて選挙が行われることになりました。辞めた知事が市長に,市長が知事に立候補するということで「クロス(ダブル)選挙」と呼ばれることがあるようです。やってる研究上,私自身もこの件につい…

『社会科学と因果分析』メモ

佐藤俊樹先生の『社会科学と因果分析』を読んだ。ところどころ昔を思いつつクスっとしてしまうところがあったが,概念の歴史をたどるところとか慣れてなくて難しかったので,全体的にはクスっとするどころではなかった…。因果推論の話を知っていれば5章はわ…

中央銀行-セントラルバンカーの経験した39年

年末年始の多くの読書案内で好評価がなされていた白川方明『中央銀行-セントラルバンカーの経験した39年』を読んだ。参考文献入れると750頁を超えるまさに大著で,中身も非常に充実しており勉強になる(読むの時間かかった…)。中央銀行制度はもちろん,政…

沖縄住民投票雑感

2月末に予定されている沖縄県の県民投票が非常に難しい状況になっている。地方制度と住民投票のそれぞれについて研究をしてきた身からするとややこしいけど非常に興味深いところでもある。 事実関係でいうと,2019年沖縄県民投票 - Wikipediaが端的にまとま…

仕事納め

年明けすぐの締め切りとか数か月ずっと懸案で進まないものとかいろいろ収まってない感もあるけどタイムアップなので仕事納め。8月下旬に帰国してから4か月程度なわけですが,「え,まだ4か月なの?」感があるほどにバタバタが続き,11月末で研究関係の書き物…

地方議会に非拘束式比例制を導入するとどうなるだろうかー疑問にお答えして

大佛次郎論壇賞を受けたことで,先日朝日新聞に割と長い寄稿を行う機会を頂きました。これまでも同じ朝日新聞の「耕論」欄や日本経済新聞の「経済教室」欄で割と長い寄稿の機会を頂いて,地方議会の選挙制度の問題点について触れることがありましたが,残念…

仕事納め

12月もあと一週間ちょっとを残すほどとなり,オフィスにはもう僕以外ほとんど誰もいなくなってしまいました…。やはりカナダではクリスマスが祝日でそれから休みということになるので基本的には仕事納めということです。まあ普通は1月の頭すぐに授業が始まっ…

賃貸契約更新など

昨日,BC州議会で,バンクーバーの家賃を上げてしまうloopholeをふさぐという法案が提案されたらしい。どういうものが抜け穴になっているかというと,vacate clause,なんというか追い出し条項ともいうべきもので,借家人はあらかじめ定められた契約期間が過…

「フェアなゲーム」を作るための選挙制度改革

総選挙が終わり,衆議院だけでも自民党・公明党の三連勝(しかも大勝!)という結果に終わった。2012年はともかく,2014年と2017年は選挙前から広く予想されていた通りの結果となり,関心は三分の二を取るのかとか野党でどこが相対的にマシか,というような…

住宅を持たせるか借りさせるか

日本でも,住宅を賃貸で借りるか,持家として購入するかというのは人生の大きな選択で,インターネットの掲示板での議論がしばしばまとめサイトに掲載されたりします。それはもちろん日本だけの問題ではなく,住宅難が社会問題になっているバンクーバーでも…

政府の秘密の仕事を信頼してもらうためには

森友学園につづいて加計学園の話が出てくる中で,共謀罪・テロ等準備罪の話(少なくとも海外から眺めていると)すっかり後景に退いた感がある。しかし,刑事法を専門にされる慶応義塾大学の亀井先生が精力的にブログにまとめられているように,刑事法の観点…

BC州選挙

5月9日はBC州選挙。韓国大統領選と同じ火曜日だけど,向こうとは違ってこちらでは休日になるわけでもなく,普通に仕事や学校はある*1。子どもの学校が投票所になっていたので,送りがてら投票所を見学するなど。しかし平日に学校で選挙があるというのはなか…

雪・雪・雪

今年のバンクーバーは非常に雪が多かった(らしい)。一年目なので比較できないけども,この数年どころか最近では1980年代以来じゃないかと言ってる人をテレビで見た。一月に一回「雪はこれで打ち止め」みたいなお知らせがEnvironment Canadaから出されたも…

年の瀬

北米だとクリスマス前にはもう完全にホリデーシーズンになるんですねえ。最後の一週間は一応仕事でオフィスに行ってたものの,僕以外にはほとんど人がいないような状態で季節を感じました。まあそうは言っても自分の部屋から出たりするわけじゃないので,何…

参議院が「地方の府」となるには

参議院で憲法審査会の議論がはじまり,憲法改正議論が行われるのかなあという状況のようだが,そこでまず議論されないといけないことのひとつとして挙げられるのは参議院の位置づけだろう。今年の参議院議員選挙で,徳島・高知と島根・鳥取の合区が行われる…

バンクーバーの車事情

大学にはバスで通っているので車は持っていないのですが,荷物を運ぶ時などたまに車が欲しいと思うときがあります。まあまだレンタカーも使ったことがないのですが,練習がてらバンクーバー(をはじめ北米)で普及しているカーシェアを使ってみました。僕が…

ハロウィン

いつの間にかもう10月も終わりということでハロウィンの季節に。ご招待をいただいてかぼちゃ畑(Pumpkin Patch)に行ってみたり,Jack-o'-Lanternを作ってみるなどちょっと北米仕様の日々。いろいろ興味深いんだけど,このあたりは文化の違いもあって,どう…

お酒と規制緩和

バンクーバーに来ても,まあ基本的に日本と同様にお酒は飲むわけですが,少し困るのはお酒がなかなか買えないこと。来てすぐのうちは,どこでお酒を買っていいのか,またいくらくらいするものなのかわからずしばらく飲まないというときもありました。現在の…

税のかけ方

バンクーバーの住宅に関して話題になっている二つの税,空き家税と外国人投資家への税についていくつか進展があったみたい。空き家税については議会がPublic consulatationにかけることを認めた,ということでボチボチ動き始めた感じ。基本的にはいわゆる二…

セットアップ

家探しと並行していろいろな生活のセットアップを行っている。社会保険番号(SIN:Social Insurance Number)を取得したり,BC州の免許証を取ったり(まだだけど),携帯契約したり,銀行行ったり,インターネットをつないだり,子どもの学校をお願いしたり……

戦前の「地方利益」

前田さんの『全国政治の始動』に触発されて,松沢さんの『明治地方自治体制の起源』を改めて読んでみた。やはり両著はつながっているところは大きいし,合わせて考えてみたい。まじめに両著を追っていくほど時間がないので気になったことを備忘として。 「地…

Brexit/国民投票・住民投票の使い方についての教訓

イギリスの国民投票の結果には驚いた。ご多分に漏れずまあなんだかんだ言って残留派が多数を占めるだろうと思ってたので。よくわかんないけど,まあ残留になるだろうと思ってキャメロン首相に対する「お灸」のつもりで離脱に投票したっていう人もいたりする…

マンション管理のガバナンス

ツイッターでちょこちょこと書いていたのだけど,多くなってきたし個人的にも関心のあるところなので備忘のためこちらに。 分譲マンションの管理組合総会で「格差」が生じようとしている。これまで原則として「1戸1票」だった議決権が、国交省の指針変更によ…

ダブル選挙雑感

2011年に続く2015年の大阪ダブル選挙は,前回と同様に大阪維新の会の勝利に終わった。まだ選挙区別のデータとかをちゃんと確認していないけど,現時点での雑感を簡単にメモ。 まず前回と比べて投票率は10ポイントくらい落ちているが,西成区を除くと得票比は…

違憲審査の方法

午前中,@lawkus さんなどにコメント頂きながら少し考えたのを備忘のために整理。スタートは東京新聞の記事,「「安保」契機に民主が新制度検討 法案の違憲審査 最高裁に要請を」で,メインはたぶん「新制度案は、政府、国会が、法案や国家の行為の憲法適否…

現代日本における都市メカニズム

大阪大学の人間科学研究科での博士論文をもとにした著書。非常に筋がクリアなので某学会に向かう電車やスキマ時間(!?)などで一気に読めてとても勉強になった。主張は極めて明確で、日本でも繰り返し語られてきた「都市=つながりの失われた場所」という…

投資社会の勃興

オビや冒頭を読んで、自分の研究にもいろいろ示唆があるんじゃないかと思って読んでみた。非常に面白かったし勉強になったと思う。ただもうちょっと公債のしくみとか具体的な説明があった方が読みやすかったような気がしたが(とはいえ今でも十分長いので、…

特別区と区長

2014年末に、突然公明党が方針を転換して大阪都構想の法定協議会・協定書に賛成し、住民投票が行われる方向で話が進むことになった。公明党は「住民投票の実施に賛成」であって協定書には賛成ではないとしているのだろうが、彼ら自身も重視していたはずの大…

今年の◯冊(2014年)

恒例でやっております今年の○冊の季節になりました。2010年からやってるので5回目になりますね。年々しんどくなってく気がしますが、このコーナーだけは読んでくださる方がどうもいるようなので、気力の限りは続けていきたいと思っております。とはいえ、在…

『失われた民主主義』

ちょっと仕事の関係でシーダ・スコッチポル『失われた民主主義−メンバーシップからマネジメントへ』を読んでいたのだが、今回の選挙を意識しながら読むとなかなか趣深い本であるように思われる。本書は、アメリカの建国以来地域的なボランティア団体/結社が…